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油脂について考える(2)

09 28, 2008
前回に引き続き、今回は植物油について考えてみたいと思います。

実は調べると、次から次に興味深い記事が見つかって止まらなくなります(汗)。

油脂全般について、Harvard School of Public HealthのFat and Choresterolの記事が面白い内容でしたので、少しご紹介してみたいと思います。

要点は、
健康に良い油を選びなさい。
○トランス脂肪酸は最悪の脂肪である(飽和脂肪酸よりも有害)。
○だからと言って、飽和脂肪酸は人間が摂る必要のない油脂である(一刀両断。。。がーん。。。)。

大切なのは「量より質」、もちろん適切な摂取量はありますが、摂取量よりも、摂取した油の種類が健康に影響するそうです。 こちらの記事では、飽和脂肪酸を不必要と言い切っているんですね。前回の自分の記事と少なからず反する意見にショックでした。

人間は必要な飽和脂肪酸を自ら体内で生成するため、食べる必要がないものだそう(確かに!人間だって動物ですものね)。それに、飽和脂肪酸は、野菜、果物、穀物や魚介類など多くの食品にも含まれているので、その上お肉を食べたらあっさりオーバーフローということでしょうか。 中でも牛肉および乳製品は一番良くないとされるようですね。

さてその、健康に良い油として、植物油が登場します。

Fat and Cholesterolの記事でも、後述する一価不飽和脂肪酸(monounsaturated fat)が一番良いとされています。残念ながら、多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fat)の酸化によって生成される過酸化脂質の悪影響に関しては詳述されておらず、「傷みやすい油であること。油が傷むことが心配ならば、低リーノル酸の植物油も開発されている」と勧めているのみです。
(※)リノール酸→酸化しやすい多価不飽和脂肪酸の一つで植物油に多く含まれる(以下参照)。

では、自分のための整理をかねて油脂の特徴を簡単にまとめてみます。
All About Japan参照)

1.飽和脂肪酸
牛・豚肉等の肉類、バター、乳製品、ラードなどの動物性脂肪、植物油でもヤシ油やココナッツ油等には多く含まれます。

2.不飽和脂肪酸
「一価不飽和脂肪酸」・・・・他の脂肪酸と較べて酸化されにくく、過酸化脂肪酸を作りにくい。
 (オメガ9系) オレイン酸:悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを減らさない。
                      
「多価不飽和脂肪酸」・・・・酸化しやすく、体内に過酸化脂質を生成する。加熱には不向き。
 (オメガ6系) リノール酸:悪玉コレステロールを減らすが、過剰摂取すると善玉コレステロールも減らす。
 (オメガ3系) α-リノレン酸:悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。
         
と、脂肪酸は上記だけではなく、またどの油脂も1種類の脂肪酸だけを含んでいるわけではありません。例えばオリーブ油はオレイン酸だけではなく、リノール酸やリノレン酸、その他様々や脂肪酸を含んでいるけれども、オレイン酸の割合が高いので健康に良いといわれるわけですね。

液体の植物油は上記2.の不飽和脂肪酸の仲間となります。
その中でも一価不飽和脂肪酸のオレイン酸が酸化に強く、一般的に一番良いとされるようです。α-リノレン酸は、話題のオメガ3系脂肪酸としてその効用が取り上げられていますが酸化に弱いのが難点です。リーノル酸は過剰に摂取すると善玉コレステロールを減らしてしまう働きがあり、また酸化されやすく、加熱調理に向きません。これらの油脂の酸化によって発生する過酸化脂質ががんの原因となること、アレルギー症状を進めるので、アトビー性皮膚炎、花粉症などをふやしてしまうこと、などが言われるようです。

日本で検査された代表的な植物油脂の脂肪酸構成を引用してみました。
(財)日本油脂検査協会より-

oil.jpg
検査結果はJAS規格品の平均値です。
(※)オリーブ油だけは輸入品のみの検査結果でした。


結論として日常使用する油としておすすめなのはオリーブ油となたね油(Canola)となるようです。みなさんご存知ですよね。ただ、他の植物油でも、この表から推察するにオレイン酸の含有量を増やしたタイプが市場には既にありそうですね(私は知りません)。一価不飽和脂肪酸はその他ピーナッツ油、アボカドや大抵のナッツ類に多く含まれているとのことです。

話題のオメガ3系脂肪酸は、心臓系疾患、不整脈、高血圧などに良いとされていて、冷たい海に住む脂ののった魚(サケ、サバ、ニシンなど青魚)やフラックスシード(Flaxseeds)、フラックスシード油(Flax Oil)、 くるみなどにも含まれています。でも酸化しやすいので、例えば焼き魚やフライなどで150度以上で熱調理すると過酸化脂質を多く生成してしまうそう。製造法、保存法および使用法に気をつけて摂取すれば良いようですね。

以下、いくつか植物油の特徴を引用してみました。
ただ、あまりお店で見かけないものや、高価なものは日常基本の調理油として利用するには不便ですね。
(All About Japanより)

■グレープシード油
リノール酸が脂肪酸のうち70%と多いのですが、ビタミンEが豊富なため酸化しにくいのが特長。コレステロールがない。加熱・生食用どちらも可。
■しそ(エゴマ)油
a-リノレン酸が55%と油の中で最も多いのが特長。アトピー性皮膚炎によいと注目されている。酸化しやすいので、ドレッシングなどの生食向き。
■米(ぬか)油
オレイン酸、ビタミンEが豊富。さらりとした風味で、保存性も高い。加熱・生食用どちらも可。
■椿油
オレイン酸はオリーブオイルよりも多く、全体の中で80%の含有率。便秘、皮膚や髪の手入れ、老化予防に日本でも古くから使用されている。消化がよく、酸化しにくい安定した油。揚げ物を何回してもだれにくいのが特長。
■茶油
中国で古くから使用されている。茶油も、オリーブ油よりもオレイン酸が多く、抗酸化作用のあるカテキン、タンニンも含まれ、血液サラサラ、肥満防止、胃腸の調子がよくなるなどの作用が知られている。

余談ですが、植物油の精製過程では石油系化学溶剤のノルマルへキサンを使用して抽出が行われます。また、脱臭過程において少量のトランス脂肪酸が発生します(植物油の精製過程)。健康食品店などにある直絞りの植物油が使えれば最高なのでしょうが、日常使いには高価すぎますよね。やはり油脂については摂取量自体を適量に抑えるのが大切かな、と思います。

過度に敏感になったり、厳しい食事制限をしたいとは思いません。
でも、長生きするだけでなく、健やかに生きることが大切さだと父の看護をしながら考えるようになりました。自分が健康なときには、そのままの生活がずっと続くと心のどこかで思ってますよね。私だけかもしれませんが^^;

続きは、Harvard School of Public HealthのFat and Cholesterolの油脂に関する記事の続きです。
特に在米の私には興味深い調査結果でした。

次回の記事では、日常生活で油脂を摂る際のポイントをMayo Clinicの健康情報から引用してみたいと思います。忘れないように実践を心がけたい!

Fat and Cholesterolの記事のなかで、面白かった内容をいくつかご紹介したいと思います。

前回記事にしたトランス脂肪酸は少量であってもその悪影響については厳しく、こんな記述も。
「一日の摂取カロリーを2%余分にトランス脂肪酸から摂取すると、心臓病のリスクが23%上昇する。それはファーストフード店のフレンチフライ、ミディアムサイズに相当する。」
うへー、あっという間に摂取できちゃいますね。

ちなみに油脂の味はAddictiveな要素を持つと、何かの記事で目にした気がします(遥か昔なので出典は容赦)。また、子供の時に形成された味覚は一生の味覚になるとも聞きます。
そう、私の姪は2歳にもならないのに、フレンチフライ星人になってしまいました(@_@)
大人の手を払い除け、すごい勢いで一番大きなピース(!うーん、すごいです、その生存本能)から口にねじ込むその姿を見ていると、愛らしい幼児の皮をかぶった「人間の欲望」だ。。。と思ったり(笑)

さて、話を記事の内容に戻すと、アメリカでは食品へのトランス脂肪酸含有量表示は義務化されましたが、ベーカリー、カフェテリア、学校やレストランなどの食品には硬化油を使用しているのかいないのか、私たちが知るすべはありません。各市や州ごとにトランス脂肪酸禁止の規制を実施し、または規制に向けて動いていますが、完全撤廃には至っていません。ですから、例えばマクドナルドは削減するとの方針を発表しただけです(よね?)、スターバックスも順次対応中のようです。

アメリカには見ているだけで楽しいケーキミックスやマフィンパンケーキクッキーミックスなどがありますよね。フレーバーも様々で日本では目にすることがないし、嬉しくていくつか試してみたりしました。また、在米の方は良くご存知と思いますが、ポンッと筒を開けるとそのまま焼けるDough類も楽しいですよね(私だけ?)。でも、裏の食品表示を見てみれば、トランス脂肪酸が1 Serving Size(1口やん)あたり2gもあったりするパッケージがありました。大手のメーカーは意識してトランス脂肪酸をカットしているのでしょうが、「トランス脂肪酸0g」と表示されていても、Ingredientの欄を見ると、しっかりPartially Hydrogenated Oilと表示されています。0.5g以下なのでしょうが、1 Serving Size当たりですから。

また、余談ですが、よく目にする「low-fat」の製品の摂取とその健康への影響ついては、減量や病気の予防につながるという調査結果は出ていないそうです。一つの理由としては、low-fat製品は糖分と精製炭水化物が多くなる傾向があるからだそうです。

ちなみに、私の気になっていたココナツ油やパーム油に関しては興味深い記述がありました。もともと、ココナツ油の飽和脂肪酸は他の飽和脂肪酸よりも健康に悪影響を及ぼす悪玉コレステロールを増やすとのことで、食品産業は硬化油へ切り替えたそうです。ところが、現在では善玉コレステロールを飛躍的に増やすと言う研究結果も出ているため、少量ならば代替として良いでしょうとのこと。ただし、この調査結果については確信を得るところまでは至っていないようです。

トランス酸を多く含む部分水素化油脂(Partially Hydrogenated Oil)の代替品として、Fully Hydrogenated Oil(※)について言及されていて、トランス脂肪酸は含有されていないけれども、結局、完全に水素化されれば飽和脂肪酸であるとの記述がありました。

各油脂の脂肪酸構成表がありました。飽和脂肪酸の構成比も載ってますよ。→What Type of Fat Is It?

(※)Fully Hydrogenated Oilについて(All About USAより)

要するに部分水素化でトランス脂肪酸が発生するので、完全に水素化しましょうとの製法です。
完全に水素化すると完全固形油脂になるためそのままでは調理に向かず、これに液体の植物油をまぜてスプレッドなどにして売られているようです。Criscoなどがこの手法を取っていて、トランス脂肪酸ゼロ表示(前回の記事で説明したように、ゼロ表示であってゼロとは限りません)のマーガリンが存在するんですね。

ここで生成される飽和脂肪酸はStearic Acidと言って体内でオレイン酸に変わるとのことで、動物性の飽和脂肪酸のように体に悪くないそうです。しかし、植物油もそうですが、マーガリンだからと言ってバターに較べて脂肪分自体が少ないと言うことではありませんから、たくさん使っていいということにはなりませんね。

(参考)
Fats and Cholesterol: Harvard School of Public Health
-8 Comments
By panipopo09 29, 2008 - URLedit ]

すごい~!ちゃんと調べていて、さすがにありすちゃんだね☆

うちはオリーブオイル、グレープシード、そしてエゴマしか置いてないの。これで十分だものね。それに、あんまり油分が高い料理が好きじゃないので、確かにうちのグレープシード、いつも最後は酸化しちゃう。。。苦笑

ほら、お菓子でバターを使うでしょ、だからあんまり揚げ物とかフライは作らないのね。私はマーガリンは科学化合物なので、好きではないの。やはり本物を少し(量は食べないから)食べる、っていうのがうち流かな。その代り、運動とデトックスでね、解消しているつもり。。。どうなのかな?^-^ 昔は本当に食べ物に対してストイックだった(そのときはそんなにアレルギーがなかった、確かに!)けれど、だいぶ変わったよ、私も。やはり楽しく生活して、いつまでもイキイキしているのが目標だから。心の楽しさを最初に選んでいるといえるかな、今は。

By くま09 29, 2008 - URLedit ]

アリスさん、こんにちは。

>オレイン酸:悪玉コレステロールを「増やし」
これ、本当ですか?

By アリス09 29, 2008 - URLedit ]

☆Panipopoちゃん
どうもありがとう(^^) 心の楽しさ大切だよね。
うちも、揚げ物も炒め物もほとんどしないよ。そのかわり、私は違うんだけど、彼の食事がやっぱり動物性脂肪に偏ってると思うんだ。鮮肉を使った料理はしないようにしていて、バターも避けてるみたいだけど、やっぱり育ちが育ちだから、チーズや牛乳、スプレッド類(マーガリンなんだよね・涙)、それからハムやソーセージが常食になってるんだよね、食べずには居られないみたい。。。動物性脂肪が一番体に悪いってわかってるはずなのに。それに市販のクラッカーなども食事の一部だし、やっぱり、パンの国の人だからパンもたくさん食べるのね。トランス脂肪酸の宝庫・涙。
かといって、トランス酸や動物性脂肪を変に置き換えた化合物の塊のような食品も食べたくないものね。
和食も食べてくれるけど、味がはっきりしないとダメだから、塩分が濃くなっちゃうんだよ。
アレもダメ、コレもダメじゃ可哀想だから、少しづつ置き換えていけないかなぁと思ってます。

☆くまさん
誰が見ても、本当なわけないですよね。誤字ですね。失礼!!
ありがとうございました、直します。

By ロッキン09 29, 2008 - URLedit ]

ちょっと凄いよ、これ!!
ちゃ~んと調べていて、さすがだ!って感心しちゃった。

私は何でもオイルならいいや!って感じでつかっていた・・・反省。(^^ゞ

でも、こういうことわかっちゃうと、ほんと買うものとかにもすっごくチェックはいっちゃうね。

さ、応援もぽちっとしていくね!(^^)

By 09 29, 2008 - [ edit ]

このコメントは管理人のみ閲覧できます

By 09 29, 2008 - [ edit ]

このコメントは管理人のみ閲覧できます

By メギー09 29, 2008 - URLedit ]

アリスさん、こんばんは。流石、アリスさん!物凄い収集量ね。これは、プロの皆さんにも研究者にも良い情報源になりそう。

スターバックスは、対応していないと新聞に出ていたように思ったのだけれど(二年ぐらい前)今は順次対応してるのね。今は、ほとんどの食料品店のパッケージされている食品には、両方の含有量が明記されているので、料理する側にとっては、安心して食品を選べるのよね。

こんな貴重なノートを分かち合ってくれて、ありがとう!

By アリス09 29, 2008 - URLedit ]

☆ロッキンちゃん
自分の勉強にすごくなったよ!でも、あんまり神経質になりたくないし、たまにはジャンクフードも食べたいし(笑)。私の彼みたいにソーセージがないと生きていけない人には酷だし。。。私も今まで、多少は気にしていたけど、やっぱり現実には目をつぶってました。
でも、好きなものは別にして、必要のないものまで体に害のあるものを選ぶことはないって、もう少し気をつけようって思ったよ。
だって、考え出したら、今の世の中、加工品じゃなくても化学物質から逃げられないし。オメガ3がいいとか言って魚ばっかり食べてたら、今の魚は汚染されてるしね。。。

☆メギーさん
いや、丸写しですから(笑) Harvard様易しい英語で一般向けに書いていてくださるので助かります。
スターバックスの件、そうニュースには出ていたんですけどね、2年ぐらい前対応していたのは数州でした。でも、だからと言って酸化しやすい植物油を使われてもですよね。リノール酸の酸化温度は調べませんでしたが、加熱調理は基本的にダメみたいです。
は~一緒に勉強しましょうね!!

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