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にっぽんの介護

07 26, 2009
日本はまだ梅雨明けしません。
今日も図書館に行きたかったのだけど、散発的な土砂降りで出かけられそうにありません。
(エコエコ自転車生活ですから)

私の実家での日常は、家事、父の介護の手伝い、息抜きの食べ歩き、実家の片付けの手伝い、散歩、図書館通いといったところでしょうか。

実家の近くの川沿いにある遊歩道。子供のころはこの川で魚を掴みました~手で(笑)。
朝、5時半♪

DSCN0950.jpg

2日間かけて、実家の食器類を整理しました。
段ボール箱9箱に及ぶ箱に入ったままの新品の食器たち。。。
もちろん日常使いの食器類は大型食器棚2台にギューギューです。
父の食事には特別な食器しか使えないので、実質2名の生活なのに(笑)。

ちなみに、食器棚だけではなく、各部屋も”ぎゅーぎゅー”悲鳴をあげています。

たまたま、”お部屋の片付けスペシャリスト”の方のサイトを拝見していたら、介護を始める際、実はよくある悩みの一つが、この”ギューギューぷろぶれむ”だそう。

新生児を迎えるのと同様に、様々な備えが必要になり、動線の変わる自宅介護。
ご近所の新築の家の造りを眺めていても、そういう想定は全くないのだろうなぁと思います。

人間、さらっと三途の川を渡れると幸せですが、そうは問屋が卸さない場合もあるわけで。。。
誰しも”自分はそうならない”と無意識に思っているもの。
私たち家族にとっても、多分本人にとっても(もう知るすべはありませんが)、想定外の介護生活でした。自分の老後をどう過ごしたいか真剣に考えるきっかけともなりました。

続きでは父の話ですが、介護にご関心のない方はSkipしていただいたほうが良いと思います。


父が3年前脳内出血で倒れたときには、”脳内出血”について、テレビを通して聞くような一般的なイメージしかなく、「まだ70才なのだし、リハビリを根気よく続ければ少しずつ回復するのではないか。」と家族全員が思っていました。後遺症を患う方々がどのような病後を送られるのかについて想像もつきませんでした。

私たちの希望は間違っていました。

父の出血はゴルフボール大。”比較的大きな出血”とのこと。
要介護度は5。
限界は直径7cmの出血と言われるそうです。

脳を損傷することの影響は、手足が不自由になるだけではありません。
現実にどのような世話が必要になるのか、想像が及ばないのが普通ではないかと思います。

・麻痺は全身に影響し、たとえば食べ物がうまく飲み込めなくなります。
・車いすに移るという簡単な動作が”覚えられなく”なります。
・体についているチューブを引き抜いてはいけないということが理解できません。
・おむつのお世話になるのはもちろんですが、便や尿排泄の機能自体が落ち、自分で排せつできなくなります。
・精神状態にも変調があり、興奮したり、騒いだり、抵抗したりします。
・妄想を見たり、物や動作に固執したり、理性が消えます。
・発熱、血圧調節など生理機能全体が落ちます。

高次脳と呼ばれる判断などをを司る能力が落ちてしまったため、”何のためにリハビリをするのか、なにをどう動かしてリハビリをしているのか”が理解できず、リハビリの効果も上がりませんでした。

1年前に再度軽い脳梗塞を起こし、さらに状態が悪くなりました。

救急病院(3か月のみ)を退院した後、父のような状態だと、特別養護老人ホームでは受け入れてもらえず、自宅介護か長期療養病床を選択することになります。

現実に父のような状態の患者を家族が介護することは難しく、1回目の自宅介護で家族が体を壊しかけたので、2回目は長期療養病院を探しました。

政府の長期療養病床の削減により、選択肢が限られてしまい、また病院側もキャパシティーがなく受け入れに様々な条件をつけたりするため、結局、父を受け入れてくれる長期療養病院は地元で悪名の高いT病院しかありませんでした。

T病院は、県内では受け入れ先のない患者を拒まない数少ない病院の一つで、まるで野戦病院のような状況でした。聞き分けができなくなっている患者さんをどなりつける看護師と介護士、そして医者。医療措置も手を抜かれ、衛生状態も悪くなり、鼻の曲がるような悪臭と高熱で食事も摂れなくなった父はみるみるうちに痩せてしまいました。

無理を通して救急病院に搬送し、自宅介護を約束して受け入れてもらいました。
病院でお知り合いになるどのご家族も、それぞれのご事情で大変な苦労をされています。
3か月しか滞在できないため、常に次の行き先探しに奔走される方、受け入れてくれる長期療養病院のそばに仮住まいをされる奥様方。。。

私たちは現在ふたたび自宅で世話をしています。
父は怪獣と化しています(笑)。

それでも今の時代はケアマネージャーさんが介護をプランしてくださり、訪問診療・看護、入浴、デイサービスなど色々なサービスをコーディネートしてくださるので、私たちは幸せです。
下の世話に始まり、下の世話に終わると言われる介護の現実。
父の状況、介護スケジュールや食事・下の世話について、また別の記事でご紹介したいと思います。

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-12 Comments
By Ziggy07 26, 2009 - URLedit ]

今回の記事、とても考えさせられます。
アリスさんのおっしゃる通り、私も歳をとったら寝ている間にあの世へ。。。などという理想を持っているものの、そんな幸せな逝き方をできるかどうか、なんですよね。
親の介護だって、今のところとても健康でいてくれる両親ですがやはり近い将来の事を考えると 外国に住む私はとても心配です。
こちらに呼び寄せるか、私が実家に戻るか。。。
介護の現実、もっとしっかり見て聞いて、考えなきゃって思いますし アリスさんの記事もとても参考になります。

By Ziggyさんへ07 26, 2009 - URL [ edit ]

コメントありがとうございますm(__)m
実は日本滞在中に書きたかったことの一つです。

父を見ていてつくづく思うのは、まず1にも2にも健康管理。
父の脳内出血は防げたかもしれません。
食生活や生活習慣に無頓着だっただけではなく、高血圧の兆候があったのに「医者代がもったいない」と言ってお医者様に会おうとしなかった父。

こういう判断能力自体が、父の場合は加齢とともにすでに狂いつつありました。
人間ドッグは受けていましたが、その結果を軽視していたのですね。
お医者様にかかって、薬を服用し、定期的に検査していればこうならなかったかもしれない。

年齢とともに判断能力が落ちるとは言えないと思うのですが、年をとった両親に対してはこういう部分から周りが気をつけてあげないといけないのだと思っています。頑固な人に理解してもらうのも難しいのですが。

日本の医療は素晴らしく、助からないような人が助かってしまう。
しかし、そのあとに待っている現実は。。。
他国でこのような介護の現状は少ないのではないでしょうか。
介護なんてしない・されないで済むのが幸せ、死ぬまで自分でご飯を食べてトイレに行きたいですね。
まず予防ありき、と思います。

By rudy-love-11107 27, 2009 - URLedit ]

こんにちは☆

今日の記事もとても考えさせられました。
そういえば実家の祖母がよくぽっくり寺(と言われていたお寺だと思うのですが、)とかにお参りに行っていましたよ、、
何年も前に癌を患って手術する事もなく、長患いする事もなく、そして、眠るように逝きました。

身近では介護で御苦労されている方はいなかったので大変だという事くらいしかわかりませんでしたが、記事を読んでいてこんな事もあるのだと考えさせられました。

日本はこれからもっと老齢化も進み、色々な面で介護が必要とする人々が増えていくように思うのですが、、長期療養施設が充実していないとなると、、自宅介護が主流となるのでしょうか、、
自宅介護が理想かと思いますが、家族の負担を考えると考えてしまいます。。。。

幾ら健康管理していても、こればかりは分かりませんものね、、、
考えておかなければならないのは、そうなった時にどうするかですね。。。。
こちらでの生活はとても気に入っているのですが、やはり健康面が一番気になります。。。。
スペインでの介護の現状がどうゆうものなのか全くわかりませんが、、調べてみようと思います。

By Chaky07 27, 2009 - URL [ edit ]

立派なケヤキですね~。 写真がとっても絵になっていて、素敵です。 今日はお腹がグゥ~と鳴らない写真だった(笑)。
介護をされている身としては大変だと存じますが、そのご様子を赤裸々に、かつ分かりやすく説明してくださるので、頭が下がります。 今は無関係だけど、明日は我が身かも・・・ と、思いながら読んでいました。 
介護だけにかかわらず、多岐分野に渡り専門的なお話をくり広がられるアリスさんのブログからは、いろいろ参考になる知識を得られるので感謝!

By Moko07 27, 2009 - URL [ edit ]

アリスさん、お久しぶりです。

日本滞在中も、フル活躍のアリスさんが目に浮かびます(実際にはお会いしたことないのにね~)。
お父様の介護のお話、ほんとうに身に沁みます。今は私が日本への一時帰国ができない状況なので直接両親にしてあげれることがほとんどできないため、両親を遠隔操作して健康に気遣っているつもりでいますが、年々心配が増えます。でも、今ここでできることを精一杯するしかないですね。

By ルディママさんへ07 28, 2009 - URL [ edit ]

こういう話を聞くと、自分の身にも起こりえると考えがちですが、周囲には長患いせず亡くなられる方もたくさんおられます。

ただ、どうしようもない状況というのも確かにありますよね。

昔は”ぽっくり”行く人が多くて、こういう風に長患いする人はいなかったのではないでしょうか。
人間の尊厳という意味で何が幸せな形なのかつくづく考えてしまいます。

老齢化が進んでも、”介護”が必要な高齢者を増やすのではなくて、健康管理や、予防に重点を置いて、ぎりぎりまで自立した生活を”介助”する社会にしていきたいと思います。
私の親などは”子どもが介護するのは当たり前”という世代ですから、依存心が高く、自分たちの老後に対する展望も心の準備も全くありませんでした。でも、両親が若かった時の”介護”は今のヘビーな”介護”とは違うと思うのです。

自分自身も、どういう身の振り方をしたいのか、できるのか考えておかなくてはいけませんね。

By Chakyさんへ07 28, 2009 - URL [ edit ]

へへ~次の記事ははまたぐぅ~な写真を掲載したいです。

いつも誉めていただいて恐縮してしまいます(笑)。
私は、夏に帰ってくるだけなので、介護をしているとは言えないのですが、3年間父と顔をつきあわせてきた母と妹は本当に消耗したと思います。

現実を突きつけられるまで、知らなかったことばかり、驚くことばかりでした。
体と頭が不自由になった人間を相手にすることがこれほど消耗することだとは夢にも思いませんでした。

自分の健康にますます気をつけるようになりましたよ。

By Mokoさんへ07 28, 2009 - URL [ edit ]

お久しぶりです♪

Mokoさんは一時帰国ができないのですか?
私もビザの制約でこれからどうなるのか分からないので、少し不安です。
いざという時に出国できないと困ります。
外国人はいろいろと制約があります。

By yasukon07 31, 2009 - URLedit ]

ご無沙汰しました。
娘がお産で帰ってきていて 何かとバタバタしております。
お父様のこと読ませていただきました。
母のことを思い出しています。
母は意識がなかったので興奮したり 奇声を上げたり等々は無かったのですが 私には分からない母の苦しみがきっと有ったと思います。
お父様とほとんど同じ状況でした。
どうぞ 精一杯介護してあげてください。
頑張ってご家族が倒れられては大変ですが サポ-トの皆さんとご一緒にいい道を選択されてくださいね。

家の中の片付けもご苦労様でした。
私も随分処分しましたが またまた増えそうです(^^ゞ

By yasukonさんへ07 31, 2009 - URL [ edit ]

お越しいただきありがとうございます。
御嬢さんのご出産本当に楽しみですね!
yasukonさんが苦労された分、これからはお返しがあるのでは。

精一杯介護したいところですが、うちは母がほとんど面倒を見ており、母の年を考えると果たして介護で
5年10年費やすことがよいこととは思えないのです。
もちろん、体に対する負担も大きいですし。
大きい父を抱えるのは並大抵ではありません。

家財の整理をされたなんて素晴らしい、うちの母にはもう家の整理は無理なようです(笑)。

By どくとるくま08 08, 2009 - URLedit ]

アリスさん、こんにちは。

>父は怪獣と化しています(笑)。
この「(笑)」に込められた想いがわかります。

「無理なさらず」などと言っても無理ですし、
「頑張って」と気軽に言える訳もなく、
どうか、ご家族の皆さん、体も心も壊れない程度に。

By どくとるくまさんへ08 08, 2009 - URL [ edit ]

くまさん、お久しぶりです♪
お気づかいいただきありがとうございます。

父は妖獣といったほうが正しかったです(笑)。

脳障害ってつらいですよね。
それでも一昔前と比べれば私たち家族は恵まれているのだと思います。
皆さんとっても良くしてくださり、頭が下がるばかりです。

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北米アメリカ・ネブラスカな暮らしをいろいろ。チェコの人とのひぐらし。

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