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メイ・サートンに思う友情

07 28, 2010
暮らしに関するエッセイは好きであれこれ読みますが、山本ふみこさんも大好きなエッセイストのお一人です。
彼女が勧めておられた、メイ・サートン。

全く知りませんでした。
アメリカ人の詩人・小説家であったようです。
1995年に乳がんですでに亡くなられていますが、日本にも多くのファンがいるようで、翻訳も出版されていますし、彼女自身の日記の中でも、たびたび日本の読者について触れられています。

At Eighty Twoを読みました。

blog20100722 (14)


年を取ることについて時々考えるようになったのは、父が病気になったのがやはり一番のきっかけです。その意味でも、彼女の暮らしの様子、考えることに興味がありました。彼女は60代で脳血栓と70代で乳がんを患いますが、周囲に助けられて一人暮らしを続けます。

これは、彼女が82歳の時の1年ほどの日記です。

毎回ほぼ決まって、お天気(笑)、その日の気分、訪れる人・友人のこと、食べ物のこと、日常の雑事や家の手入れのこと、そしてその都度読んでいる本や観た映画の話。同じような話の繰り返しなのですが、不思議と飽きません。

いくつになっても、日常のちょっとしたことに、一喜一憂し、高齢と病気のせいで、不自由になってしまったことなどを素直に嘆いたり、落ち込んだり、かと思うと小さなことでうきうきしたりします。取材やインタビューや色々な問い合わせ、ファンへの返事などで忙しくされているのですが、その忙しさと、思うようにさばけない歯がゆさで、わが身の不自由を嘆く彼女。

電動の缶切りが壊れてしまい、夕食の当てにしていた缶詰の缶が、普通の缶切りでは力がかなわず開けられないのです。25分も奮闘して、悲しくなり、でも何とか空けられたことに感激し、しかし疲れてベットに入ります。手が震えるので、服のボタンを留めるのはいつも苦労です。

そんな、誰もが迎えることになる老いについて日々ちょっと悲しくならずにはいられず、でも、生きていて、一人でなんとか暮らせて、訪ねてくれる友人達がいることに感謝の念で一杯になる彼女。彼女は、幸運なことに手助けを惜しまない友人達・町の人々に囲まれています。

そんな彼女が、Thomas Moore(ユング派心理学者)の「Care of Soul」を読んで、救われたような気持ちになったと言う一節があります。現実に、友人達の助けなしでは生活がなりゆかない彼女。頻繁に訪ねてくれる友人達がいても、数日一人になると、淋しさに耐え切れなくなります。そんな風に、友人達に精神的に強く依存している自分が怖いというのです。

Thomas Mooreは、この本の中で、やはり「自分の依存心が嫌で、もっと独立心を強く持ちたい」と言う女性に向かってこう言うそうです。
after all, we all depend on each other every minutes of the day. don't you want to be attached to people, learn from them, get close, rely on friendship,(中略) find intimacy with someone that is so delicious that you can't live with out it?
it is dependance.
like everything else, you can't have it without its shadows; its neediness, inferiority, submission and lose of control. that is all right.

よく、マナーブックなどを読むと、人との距離の取り方について、親しい間柄でもプラベートな部分には極力立ち入らないほうが、美しい関係が保てると書いてあったりします。それは本当だと思います。また現実に、決して、波風が立たないよう、いつも綺麗なベールをまとって、相手との間に一定の距離を置くのが上手な人もいます。

人それぞれに、どんな厚さ色合いのベールをまとうのか、違いがあると思いますが、それがあまりに綺麗過ぎると、とても良い方なのだけど、どうも人形とお付き合いしているような感じがしたり、ベールの下に隠れていたのが異形の者であったり。

どういう人間関係を求めるかは、好き好きですから、どれが良い悪いと言うことはないのでしょうけれど、かみ合わないことがあるたびに、自分のあり方を見直したほうがいいのかしらと考えることもありました。

しかし、Thomas Mooreが言っていることは、私の感じていたこと求めていることと同じ。
82歳のメイ・サートンと同じように、私も安堵したんです。

人間は、年を重ねても人間くさいまま。
同じようなことを繰り返し考え、悩み、喜ぶ、学ぶ。
その一日一日に意味があるのだと思います。

心の通わない関係はいらないし、それが欲しい以上、悩みはついて回ると言うことですね。
薔薇にはとげがあるように、なにごとも、ちょっぴり危険を冒さないと、蜜は味わえないと言うことかもしれません。擦り傷ぐらいにしておきたいですが(笑)。
-2 Comments
By 07 29, 2010 - [ edit ]

このコメントは管理人のみ閲覧できます

By 鍵コメさんへ07 30, 2010 - URL [ edit ]

ご連絡とコメントありがとうございました♪
ご心配?をおかけしてすいませんでした。

友達づきあいについて、私も同様に感じます。
ここ(外国)にきてわかりましたが、どうしても日本人同士でないと通じないことあります。
もちろん、外国人とも良い関係は持てます。でも、根底で相容れないところがありますよね。東洋人同士、その中でも文化が比較的近い国の人とはまた違うと思いますが。中国人の義理姉とはさほどの距離は感じません。

私も鍵コメさんとお知り合いになれて、ブログをやっていてよかったなぁと思います。
これからも、長いお付き合いが出来るようよろしくお願いいたしますm(__)m

老後の場所は色々夢見てしまいますよね(笑)。
やっぱり、気候的に過ごしやすいことと、日本人との接点があることは理想です。
あと、魚介類~。海老って自分で養殖できないかしら(笑)。

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